企業と税理士とにおけるトラブルや契約 その4 「計算ミスが多い、業務怠慢、勉強不足、間違った助言をする」

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前回は、「担当職員の熟練度が低い・担当職員が頻繁に替わる」というトラブル例について紹介いたしました。今回は、「計算ミスが多い、業務怠慢、勉強不足、間違った助言をする」に関するトラブルです。


●トラブル:計算ミスが多い、業務怠慢、勉強不足、間違った助言をする●


これらトラブルがどの部分やどのタイミングにおけるトラブルなのかは詳しく分かりませんが、「企業実務 2008年11月号」で紹介している「企業と税理士とにおけるトラブルや契約」について特集記事では、具体例として、


  ・税法や会社法等の法改正や新会計基準への対応が出来ていない

  ・労務や法律分野についても断定口調で安易にアドバイスする


と掲載されています。


税法や会社法、労務などの法律はめまぐるしく改正が行われていますし、改正の改正もありますので、税理士(会計事務所)としても法律等の改正に迅速且つ正確に対応して行く事は難しいと私は思います。


しかも、改正等の情報は機関紙や業界紙などで紹介はされますが、その改正を実務に落とし込んでいった場合、機関紙や業界紙などで紹介されている内容だけでは分からない事や未確定な部分があるのも事実です。法律も大枠の部分で改正をしますが、具体的な部分はその改正法律を実施していく過程で発生する様々なケースや問題などの事例をその都度検討して行く事によってその改正法律も実務的に沿った内容に微調整されていくのです。


だから、税理士(会計事務所職員)も勉強を常にしていき、クライアントから相談された時に様々な情報源から情報を収集しつつ事務所としての見解を見出してクライアントの相談に答えています。ですから、時には解釈の相違による間違ったアドバイスや最新情報が漏れている状態でのアドバイスにもなることがあると相談する側も認識しておいたほうがいいでしょう。


労務や税法以外の法律に関しては、税理士業務と密接に関連はしていますが、税理士(会計事務所職員)にとっては本業ではありません。税理士(会計事務所職員)にとっての本業は「税法」です。それも「法人税法」「所得税法」「相続税法」です。税理士(会計事務所職員)も自分の得意な分野があります。医療系に強い税理士、ネット系に強い税理士、小売に強い税理士、飲食に強い税理士、相続税の計算や遺産分割等に強い税理士 etc


でも、労務や税法以外の法律に関しては本業ではないのです。

 

税理士(会計事務所職員)は「T字」の知識だと認識しておいたほうがいいでしょう。税法は「T字」の縦の部分。深い知識を有している。税法以外は「T字」の横の部分。浅いけど広い知識を有している。


相談する企業の社長さんも ” 税理士(会計事務所職員)なんだから何でも知っていて当たり前 ” という見方は止めにして、” 税理士(会計事務所職員)とは言え知らないことがあっても当たり前 ” という気持ちでお付き合いしたほうがいいと思います。しかし、その税理士(会計事務所職員)がどれだけ我が社のビジネスパートナーになりうるかどうかの判断の目は持ってくださいね。


” 税理士(会計事務所職員)とは言え知らないことがあっても当たり前 ”と思っても、その分からない事を相談した時の税理士や会計事務所職員の対応でその税理士や会計事務所職員の「プロ度」が分かります。


分からない事は「分からない」と言えるかです。基本的に(とは言え私の偏見かもしれませんが)税理士や会計事務所職員はプライドが高いです。「士業」であり「先生」と巷で呼ばれているからです。だから、「分からない」という言葉は自分もプライドを傷つける言葉になりますから、分からなくても「知ったかぶり」をしてしまう心理が働きます。その「知ったかぶり」がトラブルの元なんですよね。


その場では分からなくても、「事務所に戻ってから調べてみますので少しお時間を下さい」とか「私の知っている範囲では○○○○ですが、今一度調べてみます」とか「その案件は私は知らないので、その案件や法律に詳しい■■司法書士さんか▲▲社会労務士さんに確認を取ってみます」という対応ができるかで税理士や会計事務所職員の「プロ度」を判断できます。


私は「相談する側の社長さん」も「顧問する税理士・会計事務所職員」も共に学びあい切磋琢磨していく関係だと思っています。私の経験からも、顧問先の社長から相談されたことを調べて自分なりに解釈して社長に報告する過程を踏むことで、自分自身も情報の間口が広がりましたし、幅広い情報を取得できる機会に恵まれたと思いました。そういう関係が税理士・会計事務所職員と顧問先企業とで築けたら素晴らしいですよね。


それと、私が約9年間の計系事務所勤務での経験と独立してからお手伝いさせてもらっている経験から感じるのは、税理士や会計事務所職員に「顧問先のビジネスパートナー」としての認識をしっかり持ってもらいたいと思いました。


勿論、「顧問先のビジネスパートナー」になっている税理士や会計事務所職員も多いと思いますが、【全国の全員】では無いですよね。私が業務提供させてもらっている大阪のACT合同会計事務所静岡の西野総合会計は自分達が「顧問先のビジネスパートナー」という立ち位置で顧問先に関わっています。だから、私とも手を取り合って顧問先をサポートして行こうということになりました。


先ほども書きましたが税理士や会計事務所職員はプライドが高いです。「士業」であり「先生」だから、私のようなノーライセンス(資格を持っていない業者)の者は信用できない。税務も会計も自分達より出来ないと心理的に思っている所があります。ですから、「共同で顧問先をサポートする」という事に抵抗を感じるのです。どこの馬の骨とも分からない輩が会計のサポートや記帳代行をした後の仕事なんてコチラの手間が増えるだけだ。という事で私も独立当初、色々とお断りを受けました。実際その様な言葉を言われたこともありましたし、言わなかったとしても雰囲気で感じ取れる事もありました。


でも、「プロ」は相手の力量を計る「観察眼」を持っています。形式に囚われず、「顧問先にとって今以上に価値を提供できる方法は何か?」を常に考えています。その為には自分の事務所職員以外の外部の力も活用することができる間口を広さを持っています。


現在、私がお手伝いしている会計業務の企業とは「私」と「税理士(会計事務所職員)」との二人三脚で様々な価値を提供しています。私の見方と税理士の見方は必ずしも一致しません。私は私のバックボーンや価値観のフィルターを通して顧問している企業の状態や社長の状態を見てアドバイスをします。税理士は税理士のバックボーンや価値観のフィルターを通して顧問している企業の状態や社長の状態を見てアドバイスをします。こうすることで、「偏った目でのコンサルティング」を回避できるのです。顧問先企業の社長も実は相談をしながらも社長自身のバックボーンや価値観のフィルターを通してある程度の答えを持っていることもありますので、「私の答え」と「税理士の答え」と「自分の答え」の3つを比べて、自分なりの最適解を見つけ出すことが出来ます。


そして、私がよく顧問させてもらっている社長に言う言葉は


「最後は自己責任ですよ。私や税理士、その他のコンサルタントは様々な情報や経験から色々とアドバイスをします。でも、社長の会社の銀行借り入れに関して連帯保証人の所には絶対ハンコは押しませんし、もし、仮に社長の会社が倒産したとしても自分の自宅や財産を売り払ったりしないじゃないですが。ある意味、私も税理士もコンサルタントも無責任なんです。だから、私達の言いなりになるのは止めてください。私達も一生懸命に社長や会社の事を思ってアドバイスしますが、最終的に決断するのは社長です。社長が自己責任の下で決断をしてください。私達は社長が決断するための様々な情報は惜しみなく提供します」


です。


だから、今回のトラブルに関しての対策は「自分の考えもしっかり持ち、税理士や会計事務所職員にもしっかり要求する事」だと思います。あくまでも、「参考意見なんだ」と認識することです。

 

 

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投稿日時: 2009年02月10日 10:23

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更新日:2020年02月06日

静岡県伊豆の国市 Officeパートナー渡辺良勝(事業承継サポート・経理担当後継者育成支援・経営相談対応・資金繰りコンサルティング,中小企業大学校東京校,中小企業大学校三条校,小規模企業支援能力向上研修,能力強化研修,コミュニケーション研修,専門家,株式会社エアーパス取締役) お世話になります。あなたの意志決定支援のパートナーの渡辺です。静岡県東部を活動の中心に中小企業のビジネスパートナーとして活動しています。お世話になります。
Officeパートナー代表
企業と人財を元氣にするパートナー 渡辺です。

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